日本経営学会

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沿革

日本経営学会は、1926年（大正15年）7月10日に創設されました。世界的には、1924年にドイツ経営学会、1936年にアメリカ経営学会が設立されており、日本経営学会はドイツ経営学会に続いて世界で2番目に設立されたといわれています。設立時、学会名称を経営学会とするか商学会とするか議論がありました。日本に経営学が確立していなかった時期であったにもかかわらず、日本経営学会という名称を採用することになりました。設立直後の1927年（昭和2年）の会員数は342名でしたが、50年後の1977年（昭和52年）には会員数1,677名まで拡大しました。

以後、日本経営学会は、経営学を総合的に網羅する学会として、日本での経営学の発展とともに学会の研究領域も多岐にわたるようになり、企業経営だけではなく、NPO経営や病院経営など、社会に求められている研究領域を幅広く取り上げてきました。日本経営学会は、日本における社会科学系の最大規模の学会の1つとして、今日まで広く活動を行っており、現在は2,000名弱の会員数を数えています。

理事長挨拶

日本経営学会のさらなる発展のために

このたび日本経営学会の理事長に就任いたしました。C0VID-19の影響により，2022年9月に開催された第96回大会がオンラインで行われたことから，これまでとは異なる投票方法で理事長に選出されましたが，微力ながら，3年間の任期を精一杯に努めてまいります。皆様方からのお力添えを賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。日本経営学会は，2026年に設立100周年を迎えます。経営学関連の学会として，日本で最も長い歴史を誇り，世界的に見ても歴史を誇る有数の学会であります。この伝統を守り，さらに発展させることが理事長としての使命であると思っております。

日本経営学会の発展には，経営学を研究し，教授したいという志を有する研究者に広く参加いただくことが不可欠です。第94回大会以降，院生セッションとしてではなく，自由論題報告として，大学院生の報告時間，質疑応答時間をそれぞれ延長して行っているのは，大学院生の方を少しでも支援するためでもあると思います。自由論題報告の司会を担当される方の多くは，事前に報告者の予稿集の内容を確認され，発表当日に報告者にコメントや質問をできるように準備されています。本学会の発展のために，引き続き，研究歴の若い方を応援できる仕組みを整えていきます。

日本経営学会の強みは，経営学に関するあらゆる議論を包摂できるような，多様な研究課題に関わる会員から構成されていることです。経営学の主たる研究対象である企業経営を取り巻く環境は，絶えず変化し，複雑化しています。ICT技術の発展，グローバル化の進展ばかりでなく，脱炭素技術の進化，コーポレート・ガバナンスのあり方，SDGsの達成など，50年前の日本経営学会では取り上げられていなかった事柄が今日においては多様なアプローチから議論されています。実務界とのさらなる交流を含め，多種多様な議論ができるという強みを全国大会や部会例会においても活かし続けます。

日本経営学会は，IFSAM（経営学会国際連合）の設立に当たり，米国，ドイツなどの経営学会と共に重要な役割を果たし，1992年に第1回世界大会を東京で開催しました。IFSAMとの関わりを含め，日本の経営学研究のグローバル化を継続する必要があります。グローバル化を推進するに当たって，重要なことはダイバーシティの向上です。意思決定の際には、「無意識のバイアス」に陥っていないかを確認し，日本経営会学会のダイバーシティを高めてまいります。

最後になりますが，設立100周年に向け，理事長として最大限の努力を日本経営学会のさらなる発展に傾注してまいります。引き続き，皆様からのご支援ご協力を賜りますよう，心よりお願い申し上げます。

2022年9月
日本経営学会理事長　出見世信之

歴代理事長

2019-2022理事会

歴代理事会構成一覧